手すりは必ずつけましょう【エクステリア工事編】
要約
若い頃に家を建てますが、将来のことを考え手すりは絶対に取付けましょう。雨の日は床面が滑りやすくなるので、手すりがあると安心です。
備えあれば憂いなし


初めて家を建てるとき、誰もが願うのはそこでの快適な暮らしです。しかし、家族は年々、年をとっていきます。人は誰でも健康で長生きしたいと望んでいますが、自分が年をとり、体が不自由になることを想像しないものです。人生は何が起こるか分かりません。
自分の体が不自由になる場合もあれば、高齢の親を引き取って介護することもありえます。歳月を経て、家族の形態や生活スタイルが変わっても、将来にわたって安全で快適に暮らせる家を建てましょう。長寿大国日本は、世界的に見ても、高齢化のスピードが顕著です。若い時代より、年をとってからの人生のほうが遥かに長いのです。
バリアフリーの家

障壁とか、障害物を意味する「バリア」から、自由(フリー)になるデザインを、バリアフリーデザインといいます。
家の外には様々な障壁があります。例えば、階段の段差や斜めになったアプローチなどです。これらを手すりをつりつけることによって補助することで、つまずく危険もなくなります。
ベーシックなバリアフリー
段差をなくし、要所に手すりをつける

やむをえず、段差を残す場所には、手すりを取り付けます。玄関、階段、アプローチなど片足立ちになるところには必ず手すりを。手すりは利き手側に取り付け、途中で途切れないようにします。手すりの端に袖口が引っかからない工夫も必要です。
緩やかな階段にする
階段には手すり(利き手側に)を付け、足元が滑りにくいように工夫します。距離が長い場合は、直線の階段ではなく踊り場付きにすると、万が一転落した時も下まで落ちずに済みます。
勾配は緩やかにし、踏み板の奥行きを十分にとります。照明を取り付ける工夫も必要です。
手すりの取り付け方

手すりは、体重がかかるので、壁にしっかり固定します。手すりは、手指にフィットするものを選び、使う人が握りやすい高さに設置します。なるべく連続しているほうがよく、両サイドにつけるのが理想的です。
間口が狭い場合、階段では降りるときに利き手でつかめる側に設置するといいでしょう。手すりの端は、袖口が引っかからない形のものが最適です。
介護保険における住宅改修費の給付について
「歩行者用補助手すり」を屋外に取り付ける場合に発生する改修費用は、介護保険の給付対象となり、要介護(または要支援)認定されると以下のように給付されます。
要介護(または要支援)被保険者が実際に居住し、改修が認められた時
要介護度に関わらず1人あたり上限20万円までであれば、1割の自己負担で住宅改修工事が行えます。給付には、まず住宅改修費を自費で払い、市区町村の窓口に給付申請書等で申請します。その後、9割が払い戻される償還払いとなっています。
詳細
介護保険の対象工事の詳細は、各市区町村で異なる場合がありますので、介護保険窓口で事前にご確認ください。
【作成日:2012年6月29日】