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擁壁の種類は3つ【エクステリア工事編】

要約

擁壁の最も大切な目的は、造成地盤をしっかり支えることです。そのため現在は現場打ちコンクリート式が最も多く工事され、強度も強いです。


擁壁の目的

 擁壁は、宅地造成などを行った場合に、土を留めるために設置する壁状構造物(土留め)です。擁壁の最も大切な目的は、造成地盤をしっかり支えることです。工法として現場打コンクリート式、コンクリートブロック式、石積みなどがあります。

 擁壁は広い面積を占めることが多く、周辺の景観に違和感や圧迫感を与えることがあります。自然破壊の印象を生むことも多いので、人工的なイメージを和らげるような景観形成の必要があります。

 例えば、コンクリートに仕上げを施す、化粧ブロック、緑地ブロックを使用する。アイビーやテイカカズラなどのツタ類をはわせる、石材など自然の材料を使用するなどが考えられます。


擁壁の種類

現場打コンクリート式

擁壁をその構造形式から分類すると、重力式、反重力式、もたれ式などに分けられます。

擁壁の自重によって土圧に抵抗する形式が重力式です。基礎地盤が良好な場所に設置されます。無筋コンクリートで造られ、壁高4〜5m以下のものに採用されます。

躯体を鉄筋で補強したものが反重力式、山側に勾配をつけた形式のものがもたれ式です。

擁壁の背面にはフィルターとなる栗石・砂利などで裏込めし、3m2以内に1カ所水抜きパイプを設置します。

壁体の膨張収縮による崩壊を防止するため、無筋コンクリート造では10m以下ごとに、鉄筋コンクリート造では30m以下ごとに伸縮目地を設けます。

人工的なイメージを和らげるために鉄平石、大谷石、丹波医師などで表面に貼石をしたり、吹き付けや塗装などで修景します。また、アイビーやテイカカズラなどのツル植物により壁面を緑化することも考えられます。


コンクリートブロック式

補強鉄筋を配置した補強コンクリートブロックを使用します。また、用途に応じて型枠ブロックや化粧ブロックも用いられます。

ブロック積みの背面にはフィルターとなる栗石を裏込めし、3m2以内に1カ所水抜きパイプを設置します。


石積み式

■ 積み方

石積み式

石積みは積み方により、練り石積みと空石積みに分けられます。練り石積みは、積み石の背面にコンクリートまたは砂利、栗石を充填するか、コンクリートを用いて積み上げる石積みを指し、コンクリートの背面には裏込み石を詰め、3m2以内に1カ所水抜きパイプを設置します。

空石積みは、砂利または栗石のみで積み上げる石積みをいいます。


■ 用材

石材に使われる用材には、加工して使用される加工石材と、天然に産出した形状を生かして使用される自然石材に分けられます。

加工石は、間知石、割石、雑割石、切石などがあります。間知石と割石は面が方形に近いもので硬質の花崗岩、安山岩などを加工して造ります。雑割石おおむねくさび形のもの、切石は整形に加工したものです。切石として、石積みに用いられるものに大谷石、御影石があります。

自然石材には、野面石とも呼ばれ、その形状により景石や飛び石などにも使用されます。川床や海岸で水に洗われ、角がなくなって球形、楕円形になったものを玉石(直径20〜30cm程度)と呼び、石積みに利用されます。


■ 積み方の様式

石積みの主な積み方の様式は、布積み、谷積み、乱積みです。

布積みは、横目時を水平にして目地がそろわなくなるようにした積み方で、整層積みともいい、縦目地は通しません。

谷積みは、目地が水平軸より45度になる積み方で、乱層積みともいいます。石材が相互にかみ合って石積みの強度を増しています。

乱積みは、石の形が一定しない変形の石や、多角形の石を組み合わせる積み方で、縦目地が通らないよう模様が美しくなるように石を配置します。

【作成日:2012年6月12日】

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